Evernoteで同期端末が2台までの制限を回避する運用方法

Evernote

既に世界中で多くの人に使われているメモアプリ「Evernote」が先日アップデートされ、同期端末が2台までという制限が厳しくなったことから、一部で不満の声が上がっています。

元々「Evernote」のベーシックプラン(無料プラン)では、「同期できる端末は2台まで」という制限がありました。

ただ、これまではスマホ端末1台、PCのアプリ版1台で、計2台となっても、PCのWEB版は台数にカウントされていなかったので、別のPCでWEB版を使うことはできました。

ようするに、WEB版を使用することで、2台という制限を回避できるという抜け道があったのです。

そして、最新版の「Evernote」にバージョンアップすると、この抜け道が使えなくなってしまいますので、なんとかこれまで通り、3台目のPCでも「Evernote」を使える方法を考えました。

3台以上のPCで「Evernote」を使う方法

普通の方法では、2台までという制限を回避するのは難しいため、発想の転換ともいえる次の方法を使います。

1. 「Evernote」のアカウントをもうひとつ用意する

通常使用している「Evernote」のアカウントとは別に、もうひとつアカウントを用意します。

アカウントを作成するための操作は、普通の新規登録と同じです。

具体的には、「Evernote」から一旦ログアウトした状態で、「Evernote」のトップページを表示し、「新規登録」を押して登録します。

当然ですが、新たにアカウントを作成するためのメールアドレスは、元々使用していたアカウントとは別のメールアドレスを使ってください。

以降の説明では、この新しく作成した「Evernote」アカウントを「サブアカウント」、元々使っていたアカウントは「メインアカウント」と呼びます。

2. メインアカウントの全ノートブックを共有する

続いて、メインアカウントのすべてのノートブックを、サブアカウントに対して共有します。

具体的には、メインアカウントのノートブックで右クリックし、表示されたメニューで [ノートブックを共有…] をクリックします。

すると、[Evernoteアプリ内で共有] というダイアログボックスが表示されますので、[宛先] にサブアカウントのメールアドレスを入力し、[共有] ボタンをクリックします。

この共有操作を、すべてのノートブックで実行します。

3. サブアカウントで共有を受け入れる

メインアカウントで共有の操作をすると、サブアカウント側では、ワークチャット上に共有されたリンクが表示されます。

ワークチャットに表示された共有リンクをクリックすると、同期処理が始まり、しばらくすると処理が完了します。

この方法の注意点など

2つほど注意点があります。

まず、inbox は共有できないこと。

回避策としては、inbox の代わりに inbox2 などを作って共有し、inbox に入ったデータは inbox2 に入れてしまう、もしくはデフォルトで inbox2 に入るようにしてしまいましょう。

もうひとつは、ショートカットは共有されません。

これは仕方ないので、それぞれのアカウントで設定しましょう。

最後に

正直、今回紹介した方法は、かなり無理やり感が強いです。

2台を超えて使うような、それなりに使用頻度の高いユーザには、プレミアムプランに加入するのが筋ではないかと思っています。

とあるサイトでは「WEB版が台数制限にカウントされるのは、Evernote社の欺瞞ではないか」なんて書かれていましたが、「いやいや、これまでたまたま抜け道があったけど、それをふさがれたからって、Evernote社に文句言うのはどうよ」と思いませんか?

例えば、あるゲームにバグがあって、そのバグのおかげでユーザに有利な操作が可能だったのに、バグを修正されてその操作ができなくなったからって、「欺瞞だ」とまで言いますか?

今回のアップデートについても、Electron というWEB技術を使ってアプリ開発する環境に移行したこともあり、そのおかげでWEB版/Windows版/iOS版の開発コストをかなり削減できるようになったはずです。

Evernote社としても、そうやって複数環境に対して重複して掛かっていた開発コストを減らし、本来やるべき機能の改良にリソースを割けるようにと、企業努力をしています。

日々使うアプリだからこそ、そんな努力をしている企業を応援する意味でも、月600円のプレミアムプランに加入してはいかがでしょうか?

わずか月600円で、同期可能な台数の制限がなくなるだけでなく、ノートの上限サイズやアップロード容量が大幅に増えるのなら、プレミアムプランにしない手はないと思います。